すべり症は幅広い年齢層に発症しやすい腰痛の1つであり、重度になると歩行困難や排尿障害など日常生活にも大きく影響してしまう深刻な疾患です。
また、一度発症してしまうと慢性的に痛みを感じやすく、発症前よりも行動が制限され悩みを抱える方も多いのではないでしょうか?
本記事ではすべり症と診断された方がやってはいけないストレッチ方法と、症状を緩和するための正しいストレッチ、さらに日常生活で意識すべきポイントについて解説をします。
この記事でわかること
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そもそもすべり症とはどんな病気なのか?
すべり症は背骨が前後にずれることでうまくかみ合わなくなり、ズレた背骨によって脊柱管が狭くなることで痛みが生じる疾患です。
すべり症の中には背骨の一部が分離してしまう脊椎分離症を伴う『分離すべり症』と分離症を伴わない『変性すべり症』があります。
脊椎分離症は腰のひねりや曲げ伸ばしの動きを繰り返すことで徐々に進行するとされています。
重症化すると腰から足にかけて痛みが強くなり、歩行困難になるケースもあるため、早期の治療が必要となる疾患です。
すべり症の原因
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分離すべり症 |
変性すべり症 |
年齢層 |
体が柔らかい成長期の子供 |
40歳以降の |
発症の |
スポーツを行う中でのジャンプや腰のひねり |
・詳しい原因は不明 ・女性ホルモンの影響もあるとされている |
分離滑り症の場合は、体が柔らかい成長期の子供に見られることが多く、スポーツ時のジャンプや腰のひねりなどが原因となって引き起こされます。
突発的に引き起こされるものではなく、スポーツを行う中で繰り返し腰椎に負担がかかり徐々に発症します。
一方で『変性すべり症』は40歳以上の中高年の女性、特に閉経後の方に多く見られるため女性ホルモンの影響もあるとされていますが、詳しい原因はまだわかっていません。
加齢とともに椎間板や靭帯、関節などの組織が脆くなり、ズレが起こることも原因の1つであると考えられています。
上記で説明した通り「分離すべり症」と「変性すべり症」では発症する背景に違いがありますが、共通する原因として「骨の歪み」が挙げられます。
骨は生活習慣や体の使い方によって、自分でも気づかないうちに変形していきます。変形はよく使われる部分から発生しやすい傾向があり、末端である足部は非常に歪みが起こりやすいです。
足から発生した歪みは徐々に上に上がっていき、最終的に体の中心部である腰まで到達しすべり症を発症してしまうのです。
すべり症の症状
すべり症の主な症状は以下の通りです▼
- 腰の痛み
- 下肢の痛み
- 歩行による痺れ・痛み【間欠跛行(かんけつはこう)】
- 足に力が入りにくくなる
- 排尿の勢いがなくなる
軽度 |
中等度 |
重度 |
・安静時には痛みを感じない ・無症状のケースもある ・普通に歩ける |
・腰から足にかけて痺れが強くなる ・長時間の歩行が困難 ・運動制限が必要になる |
・普通に座っているだけでも痛みや痺れを感じる ・日常生活が困難になる ・排尿障害が起こるリスクもある |
すべり症は軽度〜重度まで、痛みや痺れの感じ方に違いがありますが、さらに発症する年齢によって感じ方が異なります。
成長期の子どもなどは軽度〜中等度に関しては無症状のケースもあります。一方、年齢を重ねると骨を安定させるための靭帯や関節が弱くなってくるため、背骨の間にある脊柱管が狭くなり、痛みや痺れが起こりやすくなります。
また、重度になると日常生活が困難になるほどの痛みや痺れが生じ、コルセットや痛み止めの薬が効かなくなった場合は手術に至るケースもあります。
痛みはあるけれど、まだ普通に歩けるし、安静にしていれば大丈夫!…と症状を放置して無理をしていると、悪化するリスクが高まるため、早い段階で処置が必要です。
すべり症でやってはいけないストレッチ
すべり症を発症した場合は、出来るだけ腰に負担のかけないよう意識する必要があります。
以下ではすべり症でやってはいけないストレッチと日常的に意識したいNG動作について解説をします。
すべり症でやってはいけないストレッチは大きく3つあります。
- 腰を反るストレッチ
- 腰をひねるストレッチ
- ボールなどで一部に負荷をかけるストレッチ
以下では具体的にどのようなポイントがNGポイントなのか、解説します。
腰を反るストレッチ
すべり症は腰を反ることで、腰椎が前に押し出され神経が圧迫されるため痛みや痺れを引き起こしやすくなります。ストレッチを取り入れる際には腰を反らせるポーズが含まれていないか確認をしましょう。
なお、骨盤が曲がっている状態(四つん這いの状態)などで行う腰の反りは少しであれば問題はありませんが、痛みを感じた場合はすぐに中止するようにしましょう。
腰をひねるストレッチ
腰をひねるストレッチも、腰を反るストレッチ同様に痛みや痺れを強く感じ症状を悪化させてしまうことが考えられます。腰を丸めるストレッチは問題ありませんが、ひねったり、反らせたりする動きは避けるようにしましょう。
ストレッチポールなど一部に負荷をかけるストレッチ
ストレッチポールやテニスボールを使用するストレッチ方法は、腰を強く圧迫するリスクがあり、症状の悪化を引き起こす可能性があります。
腰に過度な圧迫をかけるようなストレッチは避けるようにしましょう。
すべり症でやってはいけないNG動作と姿勢
上記で説明した「やってはいけないストレッチ」からもわかるように、すべり症では症状を悪化させてしまう動きがあります。
ストレッチだけでなく、日常的に気をつけなければならない動きを以下では解説します。
ジャンプ・ひねる・持ち上げるなどの動き
「ジャンプ」「ひねる」「持ち上げる」という動作は腰に負担がかかる動きです。スポーツの中には、このような動きが多く含まれるものもあります。
- バスケットボール
- バドミントン
- 野球
- ゴルフ
上記のようなスポーツは「ジャンプ」「ひねる」といった動作が多くあり、腰への負担も大きいため、避ける必要があります。
また、日頃の生活の中でも重いものをもつことを極力避けるなど、腰に負担をかけないよう意識しましょう。
猫背など長時間の不良姿勢
近年ではデスクワークが増え、長時間同じ姿勢で仕事を行なっている方も多いのではないでしょうか。長時間の同じ姿勢は腰に負担がかかりやすく、さらに猫背などの不良姿勢の場合は過剰に負担がかかっている可能性があります。
デスクワークを行う中でもこまめにストレッチを入れて腰の負担を軽減させるように意識しましょう。
すべり症に効果的な正しいストレッチ方法
すべり症の痛みを少しでも解消するためには正しいストレッチを無理なく継続的に行なっていく必要があります。
以下ではすべり症に効果的なストレッチを3つご紹介します。
- 膝抱えストレッチ【腰】
- 膝曲げストレッチ【腸腰筋】
- キャットアンドカウストレッチ【背中】
具体的なやり方をご紹介します。
正しいストレッチ①膝抱えストレッチ【腰】
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膝を抱えた時に両膝の隙間が空いていたり、両足がクロスしてしまっていても、腰がきちんと丸まって、腰の筋肉が伸びていれば問題ありません。
呼吸を続けながら、20秒間を2〜3セットほど行いましょう。
正しいストレッチ②膝曲げストレッチ【腸腰筋】
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上記の1〜4まででも腸腰筋のストレッチとなります。腸腰筋が硬くなると仰向けの姿勢や足を伸ばした状態になった時に、腰が引っ張られて反り腰になり、痛みや痺れが出る原因となります。腸腰筋を柔軟にすることで反り腰を緩和し、立ち姿勢や仰向け姿勢での不快感がなくなってくるでしょう。
正しいストレッチ③キャットアンドカウストレッチ【背中】
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このストレッチでは「背中のしなり」を意識しながら行うことが重要です。
基本的にすべり症の方は腰を反らせるストレッチは推奨できませんが、キャットアンドカウストレッチは骨盤が曲がった状態で背中を反らせているので、問題はありません。
ただし、背中を反らせる時に痛みや痺れを感じるような場合は無理をせず加減をしながら行うようにしましょう。
すべり症で痛みが強い場合は当院へ
すべり症でお悩みの方は是非当院へご相談ください。
当院ではすべり症の原因となる「骨の歪み」に着目し、独自療法で足先から腰に至るまで骨を正しい位置に調整します。
そのため、一時的な保存療法ではなく、根本改善を目指し「すべり症」を再発しない体を作り上げることが実現できるのです。
実際にすべり症で治療を受けた方からもお喜びの声をいただいています。
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